プロフィール

KEN

Author:KEN
東海三県を主なテリトリーとするアーキテクト。
アーキテクトの世界ではまだ若輩ですが、日々、建築と格闘中です。
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KENのHP http://www.geocities.jp/kenku7jp/

いのちの電話

2012.9.15

彼は、中学生の頃、一度だけ「いのちの電話」に電話したことがあるそうだ。

部活動で随分と殴られた。部活顧問の先生からだ。
もちろん殴られたのは彼だけではない。

朝練夕練でも日常的に殴られた。
紅白戦ともなれば、顧問は審判をしながら、頻繁に試合を止めては選手たちをなぐりまくった。
何十発というより、何百発といった方がいいだろう、一試合で。
指導というよりは、ただ感情にまかせ、殴る蹴る引っぱりまわす、引き倒す。

グランドを見下ろす3階建ての校舎の窓という窓は、その異様な光景を見下ろす鈴なりの生徒で一杯だ。
グランドいっぱいにひかれた白線の内側の顧問と選手、それを固唾を飲んで見下ろす目、目、目。
1階正面にある職員室から無言でながめる校長は、ただ唖然と立ち尽くす。

こんなことが日常的に繰り返される。
親には話したことがなかったそうだ。

それで、ある日、ついに彼は「いのちの電話」に電話をした。
、、、意を決して。。。

家の電話からか、公衆電話からか、覚えていないそうだ。(その頃、携帯電話はない)

いろいろな事情をとにかく話した。電話の相手は、とにかく一通り話は聞いてくれた。
そして、男は落ち着いた声で諭すよう?に、
  「それは君が期待されているからじゃないかな、、、」
                              と言った。

しばらく、頭が真っ白になって沈黙した後、何と言って電話を切ったかは覚えていない。 精一杯のかすかな声で、
  「そうでしょうか、、、、」とでも言ったのだろうか。
   絶望的な気持ちで。

風のうわさによれば、顧問は数年前、校長に昇進し、現在は定年退職したそうだ。

いじめについての問題が多く発生している今日、ずっとずっとずっと昔のことを思い出したそうな。
しかし、決して忘れることはない。
そして、みんなみんなみんなが覚えているんだよ。

KEN
http://www.geocities.jp/kenku7jp/
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COMMENT

とにかく泣けました。こんなひどい光景ってあるんでしょうか。 ひどく腹立たしいのは、意を決して「いのちの電話」にかけたのにあんなコメントしかできなかった相談員。 もっと相談員は、こころのケアについて勉強したプロであってほしい!!

蛍さんへ(KENより返信)
蛍さん、コメントありがとう。
子供は元気が一番ですね。

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